不動明王坐像 【一宮町指定有形文化財(彫刻)】
不動明王坐像(ふどうみょうおうざぞう)
平成16年2月10日指定 一宮町一宮 観明寺
不動明王坐像
ヒノキ材の寄木造りで,表面は彩色と漆箔がほどこしてあります。室町時代の作品で,大きさは95cm。仏像内部には墨書で仏像に関するデータが残されています。
「大永七年」(1527年)という製作年代や,「七条大佛所 法印 康乗 康隆作」という作者名など,仏像の作られた時代背景など,地域の歴史を知るための貴重な資料となっています。
「七条佛所」というのは,東大寺南大門などの作品で有名な運慶・快慶が確立した慶派仏師たちが京都へ移住して構えた工房で,当時一流の仏師が集まっていました。
仏像内部にこの工房の名前があることから,中央の正統派仏師たちが作ったものと考えられます。
※通常は非公開。ただし1月10日の初金毘 羅の日のみ御開帳。